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一歩ずつ前に進むブログ

1万7千字の振り返りで気づいた、2018年僕のセイチョウのすべてと2019年の指針

この記事は、#セイチョウジャーニー Advent Calender 2018 25日目の記事です。

adventar.org

Hello Xmas!

Advent Calender最終日です。
今日までの24名の方々、窓を開けてくださりありがとうございます。

ここまでのすべての記事を拝読いたしました。それぞれのジャーニー、それぞれのセイチョウを知ることができてとても嬉しいです!

さて、以降はVTRyoのセイチョウジャーニーという名の、振り返りにお付き合いください。

2018年、平凡だった僕に訪れた沢山のイベント。それらのイベントは僕にたくさんのセイチョウをくれました。
正直、1週間前の出来事も1年前のように感じるくらい濃厚だったのでここでがっつり振り返っていきます。

2017年までの話

2017年、僕はSI業界のSESを辞めてWeb業界なる場所へ転職。

当時の転職エントリはこちら。

blog.vtryo.me

SES時代の詳しい話はこちら。

  • sp.17a【ゲスト: 3s_hv】楽しい、業務効率化禁止のブラックSES企業からの脱出

shiganai.org

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  • SES時代の未公開エピソードちょびっと入り

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その後、はじめてのWeb業界で1年2ヶ月ほどAWSを中心としたおしごとをやった。

その企業さんにはスクールなども行かずに突然飛び込んだが、SES時代の給与があまりに安かったため、どこへ転職しても給与が増えるボーナスタイム状態だった。

2017年にやってた技術(業務)

Webに転職したあとの僕のスキルスタックはこちら。

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2017年の所感

「Webの技術に触れはじめて、エンジニアとしての入り口にたった」

という印象。スキルマップを見ると、なんだかいっぱいやってるなあって気もするけど、今振り返ると表面的なものばかりだと思った。

本質的な部分には到達しておらず、トレンディな技術を使って「使ってみた!」って言っている感じ。

ただそれは僕がエンジニアリングを楽しみ始めるための入り口としては悪くなかった。

インフラの自動化も業務効率もしていい世界観に来て、目一杯楽しみだせた。

2018年版 旅のしおり

さてここからが今年の話。

時系列

2018年に起こった主なイベントを時系列順にした。

対応するブログやページも載せる。
ただし、自身の登壇イベントは明記しない。多すぎて書ききれないことと、登壇は2017年から継続されたアウトプットという理由。

日にち できごと その他
1月1日 結婚した
1月 ブログ二度目の移転 ブログ
1月27日 しがないラジオゲスト出演 ブログ
2月 2度目の転職活動開始
4月22日 技術書典4 一般参加 ブログ
4月22日 転職LTの大元となるteam SI to Web誕生 イベントページ
5月 五反田スタートアップ マツリカへ転職
5月 しがないラジオmeetup参加 ブログ
5月 Growthfaction 入団 ブログ
5月 マツリカで書いたwantedly feedがトレンド一位になる ブログ
6月 アイコンを湊川さんに書いてもらう ブログ
6月 転職LTの前身「SI業界を卒業した人と卒業したい人の集い」 イベントページ
6月 前から2番さんと蕎麦を食べ蕎麦にハマる イベントページ
6月 マツリカfmなるpodcastをはじめる Podcast
7月 転職LT#1 ブログ
7月 技術書典5 応募 ブログ
8月 技術書典5 当落発表 当選 ブログ
9月 Railsを開始。backendに関わる
9月 転職LT#2 イベントページ
9月 セイチョウ・ジャーニーの製作 ブログ
10月 AngularJSを開始。frontendにかかわる
10月 技術書典5 サークル参加 ブログ
10月 かろてんと創作祭り ブログ
10月 deploy.fm にゲスト出演 Podcast
10月 Everone Outputerコミュニティ発足。サポート役 イベントページ
11月 転職LT#3 応募総数180人超え イベントページ
11月 jobchanger onlineを作る 概要
11月 ものラジ にゲスト出演 Podcast
11月 しがないラジオmeetup2 参加 ブログ
12月 結婚式 ブログ
12月 forkwellさんから取材を受ける
12月 しがないラジオアドベントカレンダー ブログ
12月 マツリカ締め会でLiberty賞獲得する
12月 セイチョウ・ジャーニーアドベントカレンダー

所感

イベントごとに振り返りたいところだが、あまりにイベントがありすぎるので総括で。

  • 1月

まず1月に入籍した。なのでそろそろ1周年。24歳で籍を入れたのでよく「若いね!」と言われるが、20歳のときから一緒にいるのでむしろ待たせたという感覚。
社会人になって出会った初対面の人や先輩とかに「彼女いた事ありますか?」「彼女作らないの?」と稀によく聞かれた。人を見た目と会話内容で決めつけるのよくない。

また、ブログをAWS+HUGOで運用していたのをはてなに移転した。もっと前はWordpressだったが、VPSが高かったので、AWSのS3+Cloudfrontで配信する形にした。これをすると月150円くらいで済んでいたので超安かった。
はてなに移転した理由はブログで!

blog.vtryo.me

さらに、しがないラジオというTech系Podcastにゲスト出演。
詳細はたくさんブログ書いたのでこちらで。

blog.vtryo.me

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  • 2月

僕を人間にしてくれたWeb企業からの転職活動をはじめた。
2社目は本当に超いい人ばかりでホワイト企業っぷりがすごかったのだが(月の残業が2時間とかだった気がする)、僕はインフラだけじゃなくアプリケーションにも関われるエンジニアになりたいという思いがあった。
当時からHUGOを使ったりと、JavaScriptなどのフロントエンド側の勉強を少しずつやっていたのだけど「インフラエンジニアはインフラの勉強に専念してほしい」といった主旨の話があったので、目指すものが違うなと思い辞めることに。

というわけで、Web→Webへの転職の軸は「自社開発」「サービス愛」「プライベートな活動に口出ししない(裏の軸)」みたいなのを掲げて実施した。

  • 4月

技術書典4に一般参加。秋葉原で実施されたこの回は、しがないラジオで知り合った人や登壇していたときに知り合った人がたくさんいた。一部、知っている人がサークル参加もしていたので、会いに。
このときの技術書典の熱気が、僕の心を踊らせた。

たまたま来ていたはっせーさん、そしてこのとき初めましてをしたyorunoさんと秋葉原のロイヤルホストに。

転職LTの大もととなる、「SI業界出身のWEBエンジニアたち」というコミュニティが立ち上がった。
完全に勢いでつくった記憶があるけれど、技術書典の熱に当てられていたんだろう。

  • 5月

5月1日付けで株式会社マツリカに転職した。さきほど言っていた軸があったことに加え、「最も生産性の高い方法で働いていい」という理由からフルフレックス*1、リモート可にしていることも基準になった。
とはいえ、いざ「自由にしていいぞ!」って言われると会社に行っちゃうのが不思議だ。最初こそ火曜と金曜にしか出社しなかったが、徐々に週4で行くようになった。
これに関しては、僕は別に会社に行くこと自体は嫌いじゃないということだ。単に「電車止まってる」とか「明日は台風だから自宅待機すべき」みたいなときに「明日リモートで仕事しますね」と言えるだけで随分ストレスが減る。
たったこれだけで生産性や心身状態が大きく向上するということを、世の管理者は気づいたほうが良い。

マツリカに入った後はWantedlyフィードを更新するなど、得意分野でも攻めた。
これは特に効果があり、まさかのwantedlyトレンドポスト1位になったりもした。めっちゃ嬉しかった。

その後も色々書いて閲覧数とエントリーが増え、未だに「働き方特集」にまとめられているのも嬉しい。

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www.wantedly.com

www.wantedly.com

また、5月の中旬頃、このセイチョウジャーニーが生まれるきっかけとなったGrowthfactionの募集をてぃーびーさんがしていた。

僕が一体何人目の応募者だったかわからないが、とりあえず誰かがこのリツイートをしたのを目撃して、指が勝手にタップしていたのだった。この頃の僕は「面白そう」とか「自分でも貢献できるかも」とちょっとでも思ったら飛びついていた。

僕は別段、成長や充実ということに執着があったわけではなく、むしろ「成長」という言葉は嫌いだったし、今思えば本当によく応募したなと思う。きっと、bosyuじゃなかったらスルーしていたと思う。

note.mu

  • 6月

TwitterなどのSNSで使用するためのアイコンを湊川さんに描いていただいた。
実はこの依頼自体は5月のしがないラジオmeetupの終わりに頼んでいた。 しがないラジオ様様である。

それから、前から2番さんとサシでそば飲みをしたのもこの6月。
2番さんは物知りで何時間話していても話題が尽きず、すごいなと思った。キャリア的にも人生的にも尊敬する兄貴という感じ。おかげで僕は蕎麦が大好きになり、家に蕎麦をストックし続けることになった。

今ではイベント化しているそば飲み、ぜひ興味のある人はチェック!

sobanomi.connpass.com

また、Podcastも始めた。といっても会社名義で、広報としての位置づけ。社員をゲストに呼んだり、COMPの社長さんに出ていただいたりとやりたい放題やっている。実際に面接に来る人がマツリカfmを聞いてくれたりと嬉しいことも起こったりした。

soundcloud.com

  • 7月

転職LTの第一回を実施した。65人の枠に対して、キャンセルを含めて 最終的に57名が参加してくれた。主催イベント2回目にしてたくさんの人に来てくれたことがとても嬉しかった。

同じ頃、技術書典5の応募もしていた。2018年頭に「本出す」という目標を掲げており、それを実現するなら技術書典しかないと思っていた。なので、これに当選できなかったらどうしよ、みたいな気持ちだった(コミケとか他にも方法はあったと思うけど)。

  • 8月

技術書典5に当選した。喜びすぎてエモい気持ちになり、即興でブログを書いた。

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  • 9月

おしごとで、Railsに関わるようになった。とはいえ、スクールを出た人のようにしっかりとした知識があるわけでもないので、実践実践&実践で身体で覚える感じで進めさせてくれた。こればかりは感謝でしかない。
期待に答えるべく、学習スピードを上げたい。

一方で技術書典5で頒布する本の製作も行っていた。

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  • 10月

イベント盛りだくさん。
まずは技術書典5本番を迎えた。当日、1時間で200冊が完売しダウンロード版が150部みなさんに届けられた。*2

たくさんの感想とともに、「マヨイ・ジャーニーで行動をはじめました!」といった旨のツイートがちらほらあり、本当に嬉しかった。

マヨイ・ジャーニーとは、頒布したセイチョウ・ジャーニー内にある、僕が担当したパートのことだ。

さらにマヨイ・ジャーニー内で出した「everyone outputer」というコミュニティを実際に立ち上げて、運営を別の人に託した。
フィクションとリアルを繋げる・交差する体験を自分の手で創り出せたことを、とても誇りに思う。

その後、エモいストのかろてんと創作活動をするコミュニティを始めた。技術書典5でも僕のパートは小説だったりして、創作活動は楽しい。

blog.vtryo.me

おしごとではAngularJSに関わった。けれど、今の僕には難易度が高すぎたようで、鍛錬のたりなさを思い知った。

  • 11月

転職LTも3回目を迎え、応募数180名と最多となった。
実際の参加は100名前後になったと思われるが、毎回アツいLTがされていて嬉しい。このイベントがきっかけで転職した人もきっといて、それが続ける原動力になっている。これからも応援よろしくお願いします!

地方など、コミュニティに参加するのが難しい人向けにJobchanger Onlineを作った。Slackにするか迷ったが、ボイスチャットなんかができれば良いかなと思ってDiscordにした。実際に利用者が転職を決めたりして、とても嬉しい。

scrapbox.io

  • 12月

12月8日に結婚式をした。たくさんの人に祝福され、とても嬉しかった。準備はできるだけ二人で分担しようとしていたが、いつの間にか嫁側に偏ってしまっていて申し訳なかった。
両親への感謝を伝える場でもあるので、これから式を上げる人は是非楽しい場にしてほしいと思った。
裏話をすると、新郎新婦の中座時に流すプロフィール映像をPodcastにしようと考えた時期もあったが、想像以上に時間がなく結局頓挫してしまった。

しがないラジオAdvent Calendarを書いた。ものすごい勢いで伸びて、はてブホッテントリ、スマートニュースデビューをしていた。
はてブはタイトルが過激であれば簡単に伸びるんだなあとか思ったりしたが、内容は至って真剣。コメントに「熱い」という言葉があって、嬉しかった。

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  • 番外

12月に所属している株式会社マツリカにて締め会があった。
お疲れ様会でもあるが、同時に、1年間のMVPと行動指針(User first, Initiative, Liberty)に沿ったアクションを取った人がそれぞれ表彰される場でもあった。

今回僕はそこで、Liberty賞で1位に選出していただいた。

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自由な発想、自由な環境、自由な方法で

今思えば、この条件が許されている環境で、僕がパフォーマンスを発揮できない理由がなかった。
自分が面白いと思うものを面白いと思うままに具現化したつもりだ。
そういう"良いスタンドプレー"を、マツリカという会社は歓迎する。

突き進んだ結果がこの選出だったと思うと、僕は2度目の転職でスタートアップという性質を持った企業に来て良かったと思う。
個人スキルが際立って、それがダイレクトに組織につながる世界観は性に合っている。

前職では一部の人間にこうした活動を批判されていた*3。そういう人間と居ると、何をしても病む。だからこそ自分の得意分野・やりたいことを良しとしてくれる居場所をいち早く見つけることが如何に重要かわかった。

投票してくれた方、応援してくれる方。皆さまの存在のおかげで、僕の存在意義が少しわかったような気がします。本当に今年はありがとうございました。

数値で振り返る

数字にしてみた。なおインプットではなくアウトプットに焦点を当てている。

項目 前年比 備考
ブログ数(はてな) 51 +9
ブログ数(note) 8 New Growthfaction関連
ブログ数(wantedly) 9 New Wantedlyフィードトレンド1位
登壇数 18 +13 社内外含む
イベント主催数 5 New 転職LT, Everyone Outputer
転職支援 3 New 実際に面談をした人
Podcast配信数(MC) 12 New マツリカfm
Podcat出演数(ゲスト) 3 New しがないラジオ, deploy.fm, ものラジ
同人活動 3 New メイン, 寄稿, 二次創作

新しい活動にはNewと記した。
昨年から継続している登壇も、+13と大きく数を伸ばした。
ブログの数も全部で68本と昨年よりも多い。自分の得意分野が”日本語”であることを物語っている。
新しく始めた活動はまだ一年経っていないこともあり、ポテンシャル枠程度に考えている。今後も継続的に続けられるなら続けて、向いていないと思えばやめてしまおうくらいの位置付け。
何でもかんでも始めたら続けなければいけないルールはないので、ゆっくり見極めていけばいい。

転職支援は、実際に相談をもらって面談した人の数*4。そこまで多くはないが、ちゃんと自分の居場所を見つけた人もいて一安心。
ひとりの人は、「残業がつらい」といういう理由で定時退社を望んでいたが、それが本当にいいことなのかと悩んでいた。考え方を変えればこうなるよ、と伝えることができてよかった。

それから、その他の値。

項目 現在値 2018年増加値
ツイッターフォロワー数 984 +750
はてな読者数 114 New

フォロワーについては、登壇やイベントなどでじわじわと増えていたのに加え、技術書典5の効果で一気に増加した*5。本当にありがとうございます。

おしごとのセイチョウ

二度目の転職をしたことがまず一番の大きなポイント。環境が変わったことで意識や取り組む内容も変わった。

前職の人は僕に「エラー文はまずググれ。ググって同じものを見つけろ」と教えた。本人もそうしていたのを見ていた。
しかし、現職の人でそのように言う人は誰ひとりいなかった。「stackoverflowは最後の最後の手段。基本的にはエラーログが全てだ」と教え、目の前でどうやってエラーを解消していくか丁寧に見せてくれた。

あとでこの記事を読んでハッとした。僕はコピペプログラミングを教わっていたのかもしれない。

tech.nikkeibp.co.jp

だがそのことに自分で気づくことが出来なかったのは、僕の落ち度だ。

転職後の約半年でRailsとAngularJSに不格好ながら取り組ませてもらったことで、アプリケーションの全体像をみることができたので、とても感謝している。

現在中心として取り組んでいるのは以下のこと。

  • インフラ業務
  • API周りの改善(ヘルプもらいながら)

実務を経験しながら研鑽中。
初めてのことが多く、新しい取り組みなので昨年よりも大きくセイチョウできていると思う。

プライベートのセイチョウ

知らない人とも普通に話せるようになったことが大きく変わった。
これを言うと毎回嘘つき呼ばわりされて悲しいのだが、僕は陰キャ日本代表みたいな人間だったので、初めて会った人に「もっと明るくしていこうよ!」と言われた実績を持つ。

それが今「信じられない」と言ってくれる人がいること、それが僕にとってのセイチョウだ。

つらかったこと

ここまでセイチョウした良いことばかり書いてあるものの、もちろん良いことばかりではない。
新しいことに挑戦するのは楽しいけれど、その分苦しいこともある。プログラミングは楽しいけれど、わからないことが多すぎて苦しかった。思うように動かせなくて苦しい。思うように書けなくて苦しい。
プログラミングが簡単にできるようになるなんて思わないほうが良い。
しかし、だからこそ挑戦しがいがある。挑んですぐにできては面白くない。
エンジニアとしてトップになるんだ!という思考は僕にはない。技術はあくまで手段であり、課題を解決するために存在するもの。僕が技術大好きマンでないことは、きっとこのブログを読んでいる方ならもうわかっているだろうけど。

心の変化

2017年までの僕は、SIerのSESからWeb業界に来たばかりでSESへの注意喚起に時間を使っていた。SESはどこも良くないところだと思い込んでそうしてきたが、たくさんの出会いの中でそうではない場所もあることを知った。 SESで経験を積む、という方法が有効である場合もあるようだと知った。

実際、僕はブラックSESではあったものの、完全な未経験からエンジニアとして働く入り口になってくれたのはSESという門戸の広い業態のおかげだった。
そこから「もっと自分にあった場所で働きたい」と思うか「自分には向いてないからエンジニアを辞める」と思うかは、本人次第でしかない。たまたま僕はマッチしただけである。

結果として、SESが悪いのではなく「自己実現ができない場所に居続けるのが好ましくない」という気持ちにたどり着いた。
もちろんそれでいいと考えている人のことをとやかく言う訳ではなく「"ここは自分のいるところではない"と思いながらもそのまま」という人のことだ。

転職することで自分を変える人をたくさん知っているし、最も簡単に自分を変えるのは環境の変化だということも知っていた*6

ならば「もっと行動のハードルを下げられる何かがあるといいな」「自分が楽しいと思うことをしていますか?」という思いから「セイチョウ・ジャーニー」であのパートを書くことになったのだと思う。

楽しく働いて何が悪い?楽しく生きる方法はあるぞと伝えられたのなら、2018年はまた違う年になったと思う。

ジュウジツしていた?

何をもってジュウジツしていると言えるのか、僕は未だにわからない。

「充実した一日を過ごした!」というとき、多くは好きなことたくさんしたぞとか、いっぱい予定をこなしたぞ!とかなのだろうか。

辞書的にはこう書いてある。

足りない点や欠陥がなく、十分に備わっていること。内容が豊富であること。

この定義で言うと僕はジュウジツしていない。やればやるほど足りない部分が出てくる。心は満たされない。けれど、そのおかげで活動し続けられる。

仮に心がジュウジツしていたら何も作る気が起きない気がする。
それがなんとなく怖くて「ジュウジツしてましたね」とか「順風満帆ですね」みたいな言葉を言われると「ウッ」となる。

やめてくれやめてくれ、みたいな頭を抱える事態になってしまう。

僕は読みたい本がなければ自分で読みたい本を書く派である。

心が満たされないからモノづくりができるという感覚、誰かわかってくれないかなーと思いつつ、来年もやっていこうと思う。

2019年版 これからの旅のしおり

チーズが無くなる前に、また新しいチーズを探し始める

僕が人生で一番、大事にしていて何度も読み返している本がある。

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  • チーズはどこへ消えた?

booklog.jp


ちょっと簡単に概念だけ説明しておく。

  • チーズとは

「私たちが人生で求めるもの、つまり、仕事、家族や恋人、お金、大きな家、自由、健康、人に認められること、心の平安、さらにはジョギングやゴルフでもいいのだが、そういうものを象徴している」
「その人にとっての幸せの象徴であり、それが手に入れば幸せになれると信じて追い求めるもの」
「手に入るとそれに執着し、なくしたり奪われたりすると大きなショックを受けかねない。」

  • 迷路とは

「チーズを追い求める場所を表しており、会社や地域社会かもしれないし、家庭かもしれない」

この物語にでてくる2人の小人と2匹のネズミは、迷路の中でチーズを探す。手に入れば幸福になる。そのために必死で迷路を走り回る。

小人はネズミよりも賢い。だからチーズを見つけて幸せになったとき「これだけ勤勉に探して手に入れたのだから」「それだけのことをしたのだから」と慢心した。

一方のネズミたちは毎日変わらず、手に入れたチーズの周辺も嗅ぎ回り、前日と何か変わった点はないかを点検した。それが全部終わってからやっとチーズをかじった。

その後、この2人と2匹に同じ現象、つまりチーズがなくなるという事態が起きたとき最初の第一歩目が変わる。

小人「なんてことだ!!チーズがないじゃないか!チーズはどこへ消えた?」

ネズミ「まあ(刻一刻と世界は変わるもんだし)そうなるな」

ネズミは毎日変化を点検していて、変わったことがないかを確認していたので、チーズが徐々に減っていることに気づいていた。

そこにあったチーズがなくなったのは誰が悪いわけでもなく、状況が変わったからだとあっさり捉え、ネズミたちも変わることを即断した。


序章はこのような話で始まる。この後、利口な小人たちが新しいチーズを探し始めて見つけるまでの葛藤が描かれる。

踏み出して、やっぱりチーズ見つからなかったらどうするんだ!とか

初めて通る道、真っ暗で何があるかわからない。不安だ。怖い!とか

途中、その恐怖に打ち勝って、小人たちはこう思う。

チーズが
ないままでいるより
迷路に出て探したほうが
安全だ

ここまで言われると、そろそろ我々人間社会でも具体例がひとつふたつ浮かんでくる。

幸い、僕はこの本を小さい頃から読んでいたので小人ほど賢い頭脳はなかった。けどそれがよかった。最初からネズミと同じくらい純粋に次から次へといろんなことに挑戦する心を持てた。

今持っているチーズは必ず古くなる。常に変化していく。今年やってきたことも、来年には旬を過ぎて古くなる。でもそれは正常な変化だと知っている。

今年の活動はとても楽しいものだったが、来年の自分がその活動にベストマッチしているとは限らない。その時々の自分にとって、最も上質なチーズは必ずあるはずだ。

常に変化せよ、はもしかしたらセイチョウ・ジャーニーにも共通して言えることかも知れない。

僕は常に変化する。「あいつは変わった」という意見は褒め言葉。「君がいつまでもそこにいるだけでしょう」と答えよう。

僕はもう新しいチーズへの道を見つけ始めている。あとはその迷路の先にあるチーズを手に入れるために、足を動かすだけだ。

今年の出来事が仮に順境ならば、逆境に備える

これだけ楽しく生活させてもらって、逆境だったとはさすがに言い難い。自他共に、今年は順境だったはずだ。

となると、近々必ず逆境が訪れるんじゃないかと考えている。

順境と逆境を山と谷に例える「頂きはどこにある?」も非常に面白い本。

  • 山と谷

『人生の』山と谷――仕事や私生活で味わう浮き沈みのことだよ。そういう順境や逆境は、数分かもしれないし、数ヶ月間か、もっと長いかもしれない。
人に山と谷があるのは、地上に自然と山と谷があるように普通のことなのだ。どちらの山と谷もいたるところにあり、同じようにつながっている。

人には浮き沈みの期間が必ずあって、その事象をどう捉えるか?によって、いかに「山にいる時間を増やして谷にいる時間を減らすことができるか」を考えさせてくれる。

山と谷はつながっている。つまりは、今日の順境で間違った行動をし続ければ未来の逆境を作ってしまう。

逆に言えば、正しい行動をし続ければ逆境は極めて訪れにくい(もしくは短くて済む)。

順境なときこそ、最も大事なことに専念する。立ち返る。

なぜ順境なサイクルになったのか?何をしてきてこうなった?

その振り返りこそが、このブログの目的でもあった。詳細に記載したのは僕自身のためだ。

公開したのは、この記事が誰かの参考になるかもしれない、新しいチーズを探すきっかけになるかも知れないという副次的な効果の可能性にあったからだった。

今年の僕が大事にしてきたのは「面白そう」「楽しそう」と思ったことはノールックOKしていたということ。

「楽しい」という感情が他の人にも伝搬したり、別の形でいい方向で結果が出たのだと思う。

少なくとも誰かのために始めたことじゃなかったけれど、それは重要なことだった。

なお僕がこれから来ると思っていた逆境はこんな感じだ。

  • 本業、ちゃんとやってんの?
  • 大した技術者でもないくせに
  • 結局あのひと技術的なことで発表してるとこみたことない

僕は本業で新しい挑戦をしていることもあり、学習時間が全く追いついていない。これが本当につらい。やると言ったことは遠回りをしても絶対に最後にはやりきる。

結局のところ、どんなに活動しても、きちんと飯を食えているのは本業のエンジニアリングであることを忘れてはいけない。

趣味の活動でもご飯が食べられるようになったとき、そのときようやく複業者として、堂々と立ち回れるようになるんじゃないかと思っている。(あくまで個人のこだわり)

イベントやブログなどだけでなくWeb技術にもこだわっていきたい理由

「エンジニアリングとは、なんらかの技術を使って課題を解決に導くこと」と定義するならば、僕は立派にエンジニアをしていたかもしれない。podcastやイベント主催、ブログにも実施する技術は最低限必要で、それによって何かしらの課題を解決してきたと思う*7

それでも僕がプログラミングや、その周辺のWeb技術にこだわって研鑽するのには理由がある。

先の未来に、自分がどうしても解決したい課題ができた時、Web技術も課題解決の選択肢を広げてくれると思っているからだ。

僕がweb技術を使って課題解決する企業に転職したのは、「Webは、pc・モバイルの種類を選ばずに不特定多数の人が使える。より多くの人に価値を届けられる」という理由が根底にあった。 多くの人が持つ課題を、より確率高く解決できる可能性に惹かれた。

誰かが熱意を持って「解決したい!仲間を探している!」と声を上げた時、自分も同じ思いを持っていたら真っ先に手を挙げたいし、挙げられる人間になっていたい。

そのとき、Web技術はもちろん、発信能力や巻き込み能力も必要なるかもしれない。だから僕は今年あらゆることをしたし、来年は弱い部分を強化していきたいと思っている。

僕の理想は下町ロケットの佃製作所のような「夢ドリブン」で生きていきたいのだ。

お気持ち表明 2019

まだまだ狭い世界にいる自覚がある。
今年の活動だけで何かした気になっているのだとしたら、僕の可能性はここで終わってしまう。まだまだやることは尽きない。
最後に、来年やっていくことを少しだけ書く。

  • 引き続き「面白そう」「楽しそう」なことには飛び込む
  • ただし、本業の進化を妨げない程度にする(技術研鑽が楽しくなっちゃうという世界線が残っているのでこれは補足程度)
  • 運営者ギルド コミュニティに入る勇気を手に入れる
  • アイデアを形にする力(言語化、仕様化)
  • ものづくりの楽しさや始め方を伝搬・ノウハウ化する
  • 2018年はセイチョウ・ジャーニーなるものを描いて、誰かのセイチョウのきっかけになれた気がするので、2019年は僕自身のセイチョウに専念したいお気持ち

こんな感じのを指標に、来年はまた全然違うRyoを見せられればと思う。
そして来年、またこの時期のブログでどこまで達成できたかを見ていくつもりだ。

さて、約1万7千字の超長文にお付き合いいただきありがとう!

良いお年を!

*1:コアタイムなし

*2:12月時点で550部販売されている

*3:二社目は基本みなさんいい人でした

*4:転職エージェントの副業としてたまに面談する

*5:フォローをしてすぐリムってくるアレ垢もいるので上下が激しい

*6:転勤族だったので

*7:イベントやpodcastは課題ドリブンで始めた