毎日ヘビーにPCに向かっているデスクワーカーにとって、椅子をはじめとしたデスク環境に投資して損はない。
腰痛のような持病は持っていないものの、初めて診察を受けた整骨院ではヘビーデスクワーカーが言われるコメントの例に漏れず*1「ひどいですねえ」という主旨のコメントをもらっていたので、放って置くとやばいことになることだけはわかっていた。
プログラマ座りという腰粉砕セットから脱出しなければ、いずれ取り返しのつかないことになるだろう、と。
持病がないのに買ったの?
ゲーミングチェアを買ったりと一定の投資は行っていたのだが、クッションという領域は初めて。 しかも1万円を超えるようなものなので、それなりに覚悟が必要だった。
持病に苦しんでいないのになぜ買うのか?という疑問に答えるとしたら、僕は「未然に防げるものは防ぎたい」という性格であるということだろう。
椅子はゲーミングチェアを使っていて、そろそろボロいし買い替えるか〜と思っていたところにZABUSHIONが現れた。乗るしかねえ、このBig waveに。
プログラマ座りとは
別にプログラマに限った話ではなく、ずっと椅子に座っている人ならこういう座り方になってないだろうか。
ちなみに僕は無意識に"サブマリン"からの"午後"をやりがち。
プログラマーの座り方ってだいたいこんな感じ pic.twitter.com/ZUl048iSu5
— たま電企 (@tamadenki) 2013年6月4日
経験値として言うのであれば、"イス3つ"と"プロはイスをつかわない"をやれるのは20代までだ。それ以降は身体の寿命を縮めるぞ。
"深夜"はもう腹が出てできない。
1日目
- ZABUSHIONに座っていた時間: 約6時間
- 休憩時間: 昼休憩の30分程度
my new gear...#ZABUSHION pic.twitter.com/rehL6nud3h
— oʎЯꓕɅ (@3s_hv) 2024年9月6日
高級感あふれる外装。開発者こだわりのシンプルな見た目。そして限界まで性能を引き上げようという企業努力が見て取れるZABUSHION。
ポータビリティがありつつ、AKRacingの座面にピタリ。
普段なら開始1時間くらいで気づいたらSE座りをしているが、尻にも足にも余計な力がかかっていないように感じた。 あくまで主観なので難しい。
とはいえ。とはいえだ。
ちゃんと座っているという事実はものすごいことである。足が床について、背筋が椅子に沿って座っているだけでも革命的なんだ。
5年前にフルリモートの会社に入ったとき、人の目を来にせず椅子に座る癖がついてしまった。それまでもPCに12時間以上向かっていることはザラだったのだが、設備がなくてソファに座ったりしていた。
ところがゲーミングチェアを買ってからは適当に座るようになってしまい今に至る。
なので、正しい姿勢で座るのにエネルギーがいる。とにかく疲れる。でもそれは、尻が痛かった自分の自己防衛機能だったに違いない。
いわゆるSE座りという腰粉砕姿勢になりがちだったんだけど、わかったぜ、その意味が。尻が痛かったんだよな。だから尻を浮かせたくて変な姿勢取ってたんだろ。前のめりになってコーディングしてると尻が痛いから、結果的にふんぞり返るしかなかった
— oʎЯꓕɅ (@3s_hv) 2024年9月6日
これで次の整骨院からのフィードバックが楽しみだな
2日目
- ZABUSHIONに座っていた時間: 約3時間
- この日は土曜だったのでこれ以外では座らなかった
さすがに3時間という短い時間では難しいかなと思ったが、座り心地がZABUSHIONを買う前とは違うので、着席時の最後までまともな姿勢で取り組めた。
3日目
- ZABUSHIONに座っていた時間: 1〜2時間
- 日曜日なのと予定があったので短め
休日はソファや外出先で作業していることが多いので、案外自分のデスクにいない。PCはずっと触っていたのに、ZABUSHIONを移動させるのを忘れていた。
4日目
- ZABUSHIONに座っていた時間: 12時間
- 休憩時間: 昼の1時間、夜の2時間
月曜日なのでがっつり仕事。夜はちょっと休憩したあとプログラミングしていた。クッションの存在にも慣れてきて、無意識に姿勢が悪くなるのはこの当たりからだろうと思われた。
ここまでで良いところ
- 適度な柔らかさのお陰で座っていても尻が痛くない
- 猫がいて毛があちこちにつく傾向があるが、ZABUSHIONはそのへんの心配もなさそうなくらいゴミがつかない。これ猫飼いとしてはポイント高い
今のところ、気になるところとしては
- クッションを椅子の奥に寄せると太ももが乗る場所がなくなって微妙
また、片足を椅子の座面に乗せる癖がある(プログラマ座りで言うところの"午後")のだが、クッションがあるからといってその癖が治るわけではなかった。これは自分のせいなので意識してまともな座り方に治すほかない。
5日目
- ZABUSHIONに座っていた時間: 朝2時間。あと出社
電車で30分くらい座っていたのだが、こんなところでクッションの恩恵を受けていたことを理解する。尻の骨に負荷が掛かってるのがわかるようになっているではないか。
自分に意識を向けていると、太ももで何とか分散しようと体を捩ったりするのがわかる。
違う環境で長時間作業していると、ZABUSHIONが恋しくなっていた。
6日目
- ZABUSHIONに座っていた時間: 8時間
ランバーサポートの位置を見直した。せっかくいい座面になったのでという機会になったのも良い傾向だなと思った。 僕の設定位置が悪いのか、ランバーサポートに押し出されてクッションの上に座っている自分がずれていく感覚がある。クッションの裏には滑り止めがあるが、上にはないのでその影響かもしれない。「正しく座る」というものについて考えていきたい。
7日目
- ZABUSHIONに座っていた時間: 出社日だった。会社に行く前1時間、戻ってきた後3時間
一週間たったことで体の一部感が出てきた。会社に行くとクッションがないことに悲しみを覚える。ますます自分のデスク以外で作業したくなくなってしまった。会社は全席に導入してくれ頼む。
ZABUSHIONがあるとき同様に座ってみても、尻が痛い。会社の椅子も安物というわけではないのだが、帰宅する頃には「疲れたなあ」と感じる。
家に戻ってきて座ると、疲れていてもしばらくは作業できてる。この積み重ねは、今後も作業進捗に影響していくだろう。
まとめ
たまにカフェなんかにいると、ゆっくりすることを目的としていないような固い椅子がある。そういうのに座っていたときの身体への負担を思い出してみてほしい。例えばそこまで固くなかったとしても、自宅の椅子だってそれなりに身体へ負荷をかけていると思う。
ZABUSHIONの導入によってその負荷が減ると、平均10時間以上を座ってる人にとっては進捗に大きく影響するだろう。
- 疲れが減る(尻への負荷が減ったからと推測)
- 正しい姿勢が維持しやすい(以前はキープするのに疲れてた)
- だんだんZABUSHIONに座っているという感覚がいい意味でなくなる(身体に馴染んで自然になった)
- 特に不満を感じることなく一週間を終えた
体感の披露を数値等で表現できないのが難しい。購入前後でどれくらいの効果が出ているのか、整体に行って体の様子をヒアリングするしかなさそうである。
すべては取り返しのつかない肉体的な故障を防ぐため。ZABUSHIONには今後も期待したい。
さいごに
僕はクッション界隈や椅子に対してそこまで詳しくないため、プロダクトに対する細かいレビューや競合との違いといった感想はできなかった。
本格的なレビューはまつもとりーさんがしていらしたので、ぜひそちらを。
ZABUSHION代表の松岡さんがこまめに反応してくださるので、真面目にZABUSHIONレビューしてみます。… https://t.co/B8EaOKrvsA
— まつもとりー / Ryosuke Matsumoto (@matsumotory) 2024年7月1日
開発者のXはこちら。
*1:整骨院行ったら今まで見た中で一番やばいって言われた」が持ちネタになりがち https://x.com/okuramasafumi/status/1658332059839107072,
https://x.com/joker1007/status/1658350733123796992